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便利?それとも不便!? EVのあるライフスタイル

Responseより アウディのSUV型EV「e-tronスポーツバック」

遠くに旅行に行くのが大変、まだインフラが整っていない、いや維持費は安い、環境にも優しい。などなど、現状日本では賛否両論がありますが、日産「リーフ」をはじめテスラや欧州メーカーのモデルなど、日本でもさまざまなEVが選べるようになった2021年のいま、実際にどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。アウディのSUV型EV「e-tronスポーツバック」を体験したモータージャーナリスト大谷達也氏による連載です。(くるまのニュース5/16記事より抜粋

●EVの弱点は 航続距離の短さと充電にまつわる不自由の2点 

Responseより 「e-tronスポーツバック」の充電リッド

EVには現状、どのモデルを選んでもなんらかの弱点があります。

・日産「リーフ」

まずまず実用的だが、性能面でもクオリティ面でも、さらには走りの性能という面でも日本製コンパクトカーの常識の範疇に留まっています。

・テスラ「モデル3」

スーパーチャージングによって充電に伴う不便をほぼ解消しており、およそ500万円という車両価格も魅力的。しかし、スーパーチャージャーは全国で28ヵ所が稼働しているのみで、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)には設置例がありませんし、ディーラーネットワークを持たないことを含め、これまでの自動車と同じ感覚で使うにはリスクが伴います。

・欧州プレミアムブランド製のEV

高級感や走りの性能が良い一方で、大容量バッテリー搭載のため値段が高く、しかも急速充電は最高50kwのCHAdeMOしか使えないため、大容量バッテリーのメリットを生かし切れないという弱点が(例外は、150kW充電が可能なポルシェ「タイカン」とアウディ「e-tron GT」)。

もっとも、航続距離は400kmもあれば実質的な不便はほとんどないはずなのです。

国交省の統計によれば、1日あたりの自動車の走行距離は20km以下という家庭が、全世帯のおよそ50%を占めるといい、充電は週に1回で十分。つまり、500km以上を一気に走るような遠出でもしない限り、既存のEVで十分、事は足りるはずなのです。

しかも、もしも自宅に普通充電装置を備え付けられるのであれば、ひと晩コネクターをつないでおくだけでほとんどのEVは満充電まで充電できるので、わざわざ充電器のある場所まで出かけなくていいのだから、燃料が少なくなったら必ずガソリンスタンドで給油しなければならないエンジン車よりもむしろ便利だし、多くの場合、エンジン車のガソリン代よりはEVの電気代のほうが安上がりとされます。

つまり、一見不自由に思えても、ライフスタイルや考え方次第ではEVのほうが便利ということだってありうるのです。

●ライフスタイルを少し変えただけで見えてくるもの 

Responseより 「e-tronスポーツバック」

アウディ関係者から聞いた話として。

充電施設の設置がない集合住宅に住むあるユーザーがEV「e-tron」を購入。クルマで通う勤務先までの距離があまり遠くないので、毎日e-tronで通勤しても、充電は週に1度で済み、一週間が終わると、急速充電施設が整った近所のホテルで充電。

ホテルのカフェでゆったりと寛ぎの時間を過ごしたり、仕事に関連する新しいアイデアに思いを巡らせるのだという。「いまでは、週に一度のこの時間が、とても大切なもの」

このオーナーは、感謝の気持ちを込めてアウディのセールスマンにそう語ったそうです。

大谷氏は、新型コロナウィルス感染症が蔓延して以降、なるべく自転車で移動するようになったそう。渋滞の心配はなく、財布にも、健康にも環境にだって優しい。反対に弱点は、荷物があまり積めないのと、雨が降る日は使えないということ。汗をかいたら着替えないといけないのも、自転車が不便な点のひとつ。

しかし、自転車で移動するのはなんだか清々しく、発見があったりするのも楽しく、単なる移動を越えた喜びを味わえ、EVにも似たところがあるようです。

現状、航続距離とか充電など不便はつきまといますが、EVに乗っていると、自分が環境にやさしいことをしているという満足感があるそう。

自分のライフスタイルをちょっとだけ変えてEVを受け入れてみる。EVに乗る喜びや満足感を得るためには、そんな工夫も必要なのかもしれない、と大谷氏は語ります。

車だけでなく、家に関しても他の小さなことでも、何かを受け入れて変えてみるという発想、この時代に大切なのかもしれませんね。


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